Jan-2023(TP&HB)

『Live at the Fillmore 1997』続報

12月10日付 Billboard の Top 200(アルバムチャート)で初登場35位を獲得した『Live at the Fillmore 1997』ですが、翌週17日には192位までダウンしたのを最後にチャート圏外に消えてしまいました。ドイツでは<Top 100 Longplay>で12月12日に初登場9位にランクイン。翌週19日に61位となり、こちらも3週目には消えています。

12月14日にはプロモーションの一環で、”American Girl [Official Music Video]”の監督 Adria Petty、同作品の振付担当で出演もしていた Maya Taylor、<Tom Petty Nation>代表で司会役も務めた Keith Eveland の3人でライヴ配信を行いました。 これを最後にプロモーションも一段落してしまったようで目立った動きはありません。
YouTube 公式チャンネルは11月末に前述の”American Girl”をアップしたのを最後に新たな動画は投稿されていません。他のSNSでは12月17日に”It’s All Over Now” bit.ly/3k1NNxC 、23日に “Goldfinger”を使ったクリップを公開しましたが、いずれも音と映像がシンクロしていない<口パク>です。

12月11日に注文していた4CD/6LPがようやく到着しました。4CDはブックレットが36ページで、2CDのように本体に貼りつけられた状態ではなく単体でした。2CDに使われていなかった写真が4枚、それ以外にセットリストなどを写したグループショットも追加されています。Joel Selvin の解説は同じ量で、写真の
キャプションが2箇所増えています。6LPのブックレットは28ページ。写真や解説、キャプションは4CDと同量ですが、セットリストなどのグループショットのデザインが異なり、セットリスト自体ががあまり写っていません。
4CDの特典はピック、アクセスパス、ワッペンで、6LPには上記の他に3公演のセットリスト、ファン向けニュースレターのレプリカ、LPサイズのナンバリング入りリトグラフでした。セットリストは A5サイズ程度の大きさで、1公演目(1/10)、3公演目(1/12)、4公演目(1/14)の物でした。曲の入れ替えや
TPの使うギターやカポタストを付ける位置などが手書きで加えられていたりとマニア心をくすぐります。ニュースレターは表紙のFillmoreのポスターの写真(4種類あったうち人魚のもの)が、 TP&HBがプロモーションに使った半円の波型を並べた幾何学模様のポスターの画像に差し替えられていました。オリジナルのニュースレターは本文内にもポスターの画像が使われていましたが、レプリカはそこも同様に変えられていました。Fillmore側との何らかの権利関係の問題で使用できなかったのかと推測していますが、真相はわかりません。

前号でお伝えした2CDに掲載されたクレジットのミスは、4CD/6LP も同じデータを使用しているので当然そのままです。加えて、曲数が増えた分、ミスも増えています。大きなものとしては Ricky Nelson “Waitin’ In School”の作者名が<Jerry Livingston & Mack David>になっている部分。本当の作者は R&R界
では超有名な JohnnyとDorsey の Burnette 兄弟です。<Jerry & Mack>は1960年にRickyが発表したシングル”Young Emotions”の作者です。ちなみにMack David は The Beatles がカヴァーしたことでも有名な The Shirelles “Baby It’s You”の作詞家です。なぜこんな間違いが起こったのでしょうか?それ以外にもスペルミスや間違いと呼ぶには微妙な勝手な置き換えや表記が見られます。

最後に、前号以降に確認できた掲載情報です。
*ウェブマガジン<Rock Cellar Magazine>12月号 
表紙特集で取り上げられています。記事は Ryan Ulyateへのインタビューのみで構成されている短いものですが、彼がどういう姿勢でこのプロジェクトに臨んだか、目指した音作りはどのようなものだったかを語っています。
*<Mojo>23年1月号
アルバム広告と1ページの記事「UNEARTHED! PETTY’S TREASURES WITH JOHN LEE HOOKER AND MORE…」が掲載されていました。著者は Rolling Stone 誌の主任編集者で Tom Petty Radio のDJやTP&HB 関連の配信イベントでホストを務めている David Frickeです。

[T]2023-1-11

Live Aid での TP&HB の映像公開

<Live Aid>の公式 YouTubeチャンネルが登録者数100万人を超えたことを記念して、1985年7月13日に開催された同イベントの映像を12月28日21時からノンストップで公開しました。映像は10パートに分かれていて、TP&HBの演奏はPart-8で見ることができます。

2004年に発売された4枚組の公式DVD ボックスには”American Girl” “Refugee”が収録されていましたが、今回は”The Waiting” “Rebels”も含まれていて、これで当日演奏された4曲全てを見ることができるようになりました。特に女性ファンには不人気なモミアゲをたくわえた時期のTPを是非ご覧ください。

[T]2023-1-11