Heartbreaker: A Memoir(2025)

2025年3月18日に発売された Mike Campbell の自伝「Heartbreaker: A Memoir」。本編の最後の最後(ENDマークの1ページ前)に嬉しすぎることが書いてありました。驚きと感激の内容を引用してご紹介します。

The Guyatone I have hanging on my studio wall is not the original one my dad sent. Mine never made it to California. I left it back in Gainesville. I got this one in the mail sometime during the Heartbreakers. A fan read in an interview that it was the guitar I learned on, that I wished I still had it. Then he found one, fixed it up, and sent it to me. Just to be kind. The love I have been shown by our fans has been one of the most positive forces in my life, and I think about it every time I see that guitar on the wall.

Heartbreaker A Momoir P412

僕のスタジオの壁に掛けてある Guyatone は父が送ってくれたオリジナルではない。それはカリフォルニアまで来ておらず、ゲインズヴィルに置いてきた。これは Heartbreakers の頃に送られてきたものだ。あるファンが、僕がインタビューで「それは練習に使ったギターで今でも持っていたかった」と言っているのを知り、それで、彼は Guyatone を見つけて修理し、送ってくれたんだ。ただ親切心からだ。ファンのみんなからもらった愛情は僕の人生で最もポジティブな力の一つで、壁に掛かっているこのギターを見るたびにそのことを思い出すんだ。

2010年初めに Mike 60歳の誕生日祝いとして、Mike の最初のエレキギター Guyatone を贈りました。

プレゼントをきっかけに実現したメールインタビュー、そしてGuyatone のことをまとめたのが右の2つの記事です。

Heartbreaker: A Memoir

Mike の生い立ちから現在に至るまでが書かれた Mike 自身による自伝。もちろん、TP&HB でのキャリアを網羅する内容です。これまではっきり分からなかったこと(例えば、Mike の幼少期の話やフロリダ大学に進学したいきさつなど)も出てきます。Mike の目を通した Tom についての描写も沢山あります。それは多くが純粋であり、愛に溢れていますが、時にネガティブな心情もうかがえてドキッとします。同様に彼が出会った多くの人たちとのエピソードも興味深いものばかりです。Mike から語られるストーリーはファンにとっては大変面白く、最初から最後までわくわくドキドキしながら読むことができました。終始、Mike らしさがそのまま出ていると思いますし、改めて「Mike のことが好きで良かった」と実感できる一冊でもありました。(おすすめです!)

Mike が自身の SNS に投稿したコメント
「これが僕の本だ。フロリダ州ジャクソンビルで生まれた貧乏な子どもが、音楽を通じて夢を実現させた物語だ。沢山の頑張り・ひたむきさ・幸運を通じて長い道のりを歩んできた。ギターを弾いて曲を書くことが僕のインスピレーションと目的となっていた。これは希望・償い・感謝の物語で、自分を信じて自分の真実に従えば夢は叶う、という証明だ。書き上げるのに2年かかった、愛の産物だ。みんなもこの道中を楽しめますように!」

Ari Surdoval (共著者)
2020年に初小説「Double Nickels」を出版し、今回が2作目のライターです。コネチカットで育ち青年時代をニューヨークで過ごし、2004年にナッシュビルに移り住んでいます。Performing Songwriter 誌の編集やギターメーカーGibson のエディトリアル・デザイナーを務め、2007年からフリーランスとして活動しています。