『Live at the Fillmore 1997』続報
発売から2ヶ月半の『Live at the Fillmore 1997』ですが、プロモーションは続いています。1月10日から公式 SNSで20公演の新たなアーカイヴやエピソードを26年後の同日に公開すると告知。<Night by Night>という言葉が使われていたので20公演全てを取り上げるのかと楽しみにしていましたが、触れられなかった公演が5つもあり、不完全なまま終わってしまいました。公開されたのは動画が9種類、写真が13枚でどれも魅力的なものでしたが、その中でも演奏シーンが見られた動画をご紹介しておきます。いずれも1分に満たないもので、画質・音質共に良いとは言えませんが、Fillmore 公演の素晴らしさがわかる
必見の映像です。是非ご覧ください。
<Night 1>“Jammin’ Me” <Night 12>“You Don’t Know How It Feel” <Night 19>“Bye Bye Johnny”のメロディで”Johnny B Goode”の歌詞を歌うTP <Night 20>“Gloria”
1月19日には約12分の映像作品「The Fillmore House Band – 1997 (Short Film 2)」が公開されました。昨年10月に公開された「Film 1」は当時の演奏や会場周りの映像などで構成されたドキュメンタリーと呼べる内容でしたが、今回は Mike、Benmont、Steve、Scott へのインタビューが中心で、面白い仕上がりですが、97年の Fillmore を感じるには若干物足りない内容だと思います。監督は「Somewhere You Feel Free」のアーカイヴプロデュサー、”Drivin’ Down to Georgia”の MVの監督だった Alison Tavelが務めています。
動画の話題が続きます。1月31日には公式 YouTubeチャンネルで「A Fillmore 1997 Panel Discussion Live from the Garage」が公開。約50分の映像は昨年11月10日にラジオ局 Sirius-XM で開催されたイベントを収録したもので<Tom Petty’s Buried Treasure>のプロデューサーの1人だった Mark Felsotが司会を務め、Benmont、Steve、Scott、Ryan Ulyate、Adria Pettyが97年のFillmore の思い出を語ったり、会場に集まったファンからの質問に答えたりしています。
2月7日には“Gloria (Extended Performance from Live at the Fillmore, 1997)”が公開。クレジットはありませんが、残された音源と聞き比べると2月7日の演奏のようです。10分に亘る”Gloria”の演奏は圧巻の一言です。
雑誌の話題です。雑誌 Vintage Guitar 2023年2月号に Mikeのインタビュー記事「Fillmore Flashback」が掲載(67~70頁)。「”Goldfinger”は自分で選曲したけど、”Slaughter On Tenth Avenue”を演奏しようとアイデアを出したのはTom だった」という他で語られていない話が登場したり、「面白いアンプのセッティングをしていたけど、昔のことなのであまりよく覚えていないんだ」と意外な無頓着ぶりを見せています。
日本の雑誌ではオーディオの総合月刊誌 stereo 2023年2月号の連載「ピーター・バラカンの新・音楽日記」で取り上げられています(6~7頁)。半分は自身とTP&HBとの出会いからバンドの紹介に使われ、同アルバムに触れているのは残り半分です。しかし「これは傑作です。(中略)このバンドを楽しむための最高の作品といっていいでしょう。」と最高の賛辞を寄せてくれています。
[T]2023-02-11