Nov-2025(TP&HB)

『Wildflowers』ドキュメンタリー関連

9月12日に発売された「Tom Petty, Somewhere You Feel Free: The Making of Wildflowers」の続報です。10月7日に入手することができました。

ますは仕様から。ジャケットの大きさは横約13.3cm・縦約16.8cmでA5判とA6判の間くらい、新書本より縦が短く横が長い感じです。見開くと両側にポケットがあり、右側にBiu-ray、左側に8ページのブックレットが収められています。ディスクには本編映像、ボーナスとして同作監督 Mary Wharton の持っていた未使用インタビューと映像、さらに『Wildflowers & All The Rest』(2020年)リリースの際に作られたビデオの中から “Wildflowers(Home Recording)” “You Don’t Know How It Feels(Home Recording / Lyric Video)” “Leave Virginia Alone(2020 Remaster)” “Something Could Happen” の4本が収録されています。作品時間は本編89分、それ以外の特典 36分の計125分です。

リリースに際してのプロモーションとして 11月7日に「Somewhere You Feel Free: The Making of Wildflowers」というタイトルの約50分の動画がアップされました。これは10月20日にロサンゼルスのグラミー博物館の中にある<Clive Davis Theater>で行われたイベントの動画で、アップしたのは TP&HBとグラミー博物館の YouTube 公式チャンネル。出演は Mark Felsot、George Drakoulias、Adria Petty、Benmont Tench、Jim Scott、Mary Wharton の6人。それぞれ作品への思いや、制作時のエピソードを語っていますが、特に Benmont はアルバムの素晴らしさを熱弁しています。病気の影響もあるのか若干聞き取りづらい感じもありますが、YouTube は英語字幕が出せますので(日本語も欲しい!)是非ご覧ください。

改めて考えてみたのですが、こうして物(DVDやBlu-ray)として映像が発売されるのは TP&HBデビュー30周年記念として監督に Peter Bogdanovich を迎えて制作された「Runnin’ Down A Dream: Tom Petty and the Heartbreakers」以来、実に19年ぶりのことでした。2017年以降に様々な映像が公開されてきましたが、旧作のレストアや新たなミュージックビデオが制作されるだけで、ファンの手元にいつまでも<形>として残るリリースが、こんなにも長く行われてこなかったことには驚くばかりです。日本は TP&HB 関連作品がサブスク動画配信でさえ見られないことが多いので、こうやって市販されることは重要です。なので、前号でも嘆きましたが、もう少し入手しやすい発売を願うばかりです。今作への苦言をもう一つ。監督所有のボーナスコンテンツは有難いのですが、2020年に制作されたビデオ4本は今でも YouTube で正式に簡単に見られるので、正直言って嬉しさはかなり弱いです。Tom Petty Estate にはもう少し商い上手になって欲しいのです。