Cameron Crowe 伝記に TP 登場
10月28日に Cameron Crowe が初のバイオグラフ「The Uncool」を出版しましたが、その中に TP が登場しています。Camerone といえば「Heartbreakers Beach Party」の監督を務めたことで TP&HB ファンには知られています。それも含め最近はすっかり映画監督として名前を語られますが、Rolling Stone 誌のライターが活動の原点です。彼は1973年、若干16歳で同誌のライター兼編集者となり、一世代上のスタッフとは違った若い感性で数多くのミュージシャンにインタビューを行い、ツアーに同行しそのリアルな姿を記事にして雑誌の販売数増加に貢献しました。
Cameronと TP の関わりは前述のように、「Heartbreakers Beach Party」とシングル”Change of Heart”のミュージックビデオ監督を務めたことから始まりました。それ以降、直接的な関りは多くありませんが、2002年のベスト盤『Anthology: Through The Years』と2019年の『The Best of Everything』のライナーノーツ寄稿、さらに彼の監督映画「Jerry MaGuire(邦題:ザ・エージェント)」、「Elizabethtown」、テレビシリーズ「Roadies」で TP 関連の音楽を印象的に使用し、近年では Tom Petty Estate が進めているアーカイブシリーズの一環「Heartbreakers Beach Party」(2024年)でオリジナル版では未使用だった映像を加えてレストアし、Adria Petty と対談で追加部分に出演するなど、長年にわたって良好な関係を続けてきていました。
本書で彼は、自身の初監督作品だった「Heartbreakers Beach Party」に触れ、この作品があったから今の自分があると語っています。この本で新しくわかったのは「Heartbreakers Beach Party」や「A Bunch of Videos and Some Other Stuff」で使われていた、車の中で “I’m Stupid”というタイトルの歌を演奏しているシーンはツアーの移動中ではなく”You Got Lucky”のミュージックビデオの撮影場所に向かう途中で撮影されたということ。Cameron はこのビデオの撮影が82年11月だったと2024年版「Heartbreakers Beach Party」で語っていました。シングル発売が10月だったので、彼の記憶違い、それとも当時は必ず曲と一緒にビデオを制作していたわけではなかったので、若干のタイムラグがあったのか… 要検証がまた一つ増えました。
[T]2025-11-11
雑誌・新聞掲載 *2題
1) 先月号で『Wildflowers』がテーマの記事を掲載しているという話題でイギリスの音楽誌「Uncut」(2025年11月号)を取り上げましたが、このアメリカ版の表紙を TP が飾っているということが公式 SNS で公表されました。
イギリスの音楽雑誌の「アメリカ版」というものが存在しているのを今回初めて知って驚いています。表紙以外の内容は全く同じで当該の記事もイギリス版同様、「Tom Petty, Somewhere You Feel Free: The Making of Wildflowers」Blu-ray 発売のプロモーションも兼ねたもの、掲載ページも P.78-84 と全く一緒です。違いは表紙(イギリス版は Plup)だけ。
この号は日本の Twoer Records サイトから入手可能です。価格は1,823円、元値が8.56ドル・日本円 1,318円(1ドル約154円)なので、そんなに高くはありませんが、雑誌というよりもちょっとしたムックに近い値段です。
2) ニューヨークの日刊タブロイド紙「New York Post」10月26日号に TPの写真が使われた記事が掲載されました。タイトルは「The Rock ‘N’ Roll Dream」、前述の Cameron Crowe のバイオグラフを取り上げた内容で、写真は「Heartbreakers Beach Party』の1シーンでキャデラックのの中の Cameron と TP の姿をとらえた1枚です。保守系のタブロイド紙と知られている「New York Post」に Cameron の話題や TP の写真が載っているのは少し違和感があります。あくまでも政治とエンタメは別物なのでしょうか。
[T]2025-11-11
ランキング系*4題 すべて Ultimate Classic Rock(UCR)サイトから
1) <30 Greatest ’80s Music Videos(80年代の音楽ビデオ30選)>では、”Don’t Come Around Here No More”が4位に選ばれました。なお、1位から3位は “Take on Me” (A-Ha)、Sledgehammer (Peter Gabriel)、”Once in a Lifetime” (Talking Heads) の順でした。
2) <Top 40 Drug Songs(ドラッグの曲トップ40)>というランキングでは”You Don’t Know How It Feels”が34位、”Girl on LSD”が32位、”Mary Jane’s Last Dance”が31位と好待遇(?)を受けていました。ちなみに1位は “Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band” (The Beatles) でした。
3) <18 Classic Rock Albums That Are Still in the Billboard Top 200(ビルボード誌トップ200にまだ入っているクラシック・ロック・アルバム18枚>という記事がありました。この記事の執筆時点において『Greatest Hits』が112位に635週連続でチャートインしていました。
4) <The Most Skipped Song on Every Tom Petty Album(Tom Petty の全アルバムにおけるもっとも飛ばされた曲)>というユニークなランキングがありました。例えばデビュー作からは “Strangered in the Night”、『Full Moon Fever』からは “A Mind With a Heart of Its Own”、『Wildflowers』からは”A Higher Place”が挙げられていました。「UCR のことだから、どうせ個人的見解のランキングだろう」と思ったのですが、この記事に限っては Spotify の再生回数データが元になっていました。
[S]2025-11-11

