アメリカ大統領選の楽曲使用*2題
1)この時期になると増えるアメリカ大統領選ネタ。8月19日から22日まで行われた民主党大会では、ハリス副大統領が指名受諾演説を行い、その盛り上がりぶりが大きな話題となりました。党大会では各州の代表団が紹介される場面がありますが、フロリダ州の紹介でかけられた BGM が “I Won’t Down”でした。選曲したのは DJ Cassidy という人でオバマ大統領時代から民主党のイベントで重宝されているDJです。
ちなみにアラバマ州とカンサス州の紹介BGMは、そのまんま”Sweet Home Alabama” (Lynyrd Skynyrd)と”Carry On Wayward Son” (Kansas) でした。アリゾナ州の紹介では(同州在住)Stevie Nicks の”Edge of Seventeen”、ミネソタ州では(同州出身)Princeの “Kiss”。ニュージャージー州の紹介 BGM は?もちろん、Bruce Springsteen の”Born in the U.S.A.”でした。
2)Tom も遺族たちも、Tom の曲が共和党に使われることを必死に抵抗してきました。先月はトランプ陣営のイベントでカヴァー・バンドが “I Won’t Back Down”を演奏したことをお伝えしました。その後もトランプ陣営に対する音楽業界の反発は著しく、Beyonce、ABBA、Celine Dion など、イベントで曲がかけられるたびにアーティストたちが抗議しています。そういうニュースが出るたびに、Tom との因縁も引き合いに出されます。
こぼれ話ですが、Foo Fighters は”My Hero”の使用に抗議し、トランプ陣営と SNS上で舌戦を交えました。最終的に権利の関係で使用を止める法的手段がないことが判明したため、バンドは「トランプ陣営の使用による印税全額を民主党に寄付する」と宣言しました。
[S]2024-9-11
TP&HBも使用した著名スタジオが売却される
コロラド州の山麓にある風光明媚なスタジオ、Caribou Ranch が売りに出されました。公式サイトにはスタジオを訪問したアーティストとして Tom の名前が挙がっていました。もっとも、TP&HB のレコーディングとして使われた記録は見つけられませんでした。Stevie Nicks の『The Wild Heart』に収録された”I Will Run to You” で TP&HB ともどもレコーディングしたことがあるので、そちらを指している可能性もあります。なお、同スタジオは Elton John、Joe Walsh、Stephen Stills (Manassas)、The Beach Boys、Steely Dan などが使用してきました。1985年に火災の被害に遭って大きな被害を受けて以降、再開はかないませんでした。
[S]2024-9-11