May-2024(Solo)

Mike & The Dirty Knobs 新作発表

Mike Campbell & The Dirty Knobs の3作目『Vagabonds, Virgins & Misfits』が6月14日に発売されます。全11曲で、”Dare to Dream”に Graham Nash、”Hell or High Water”に Lucinda Williams、”Don’t Wait Up”に Chris Stapleton と Benmont が参加しています。

また、“Dare to Dream”のプロモーション・ビデオが先行公開されています。ビデオの撮影地はオクラホマ州タルサにある Church Studio… 1974年に Mudcrutch がレコーディングした故 Leon Russell のスタジオです。50年ぶりに再訪した映像に加えて、Mudcrutch 時代の映像もふんだんに使われています。

発表にあわせて The Dirty Knobs 公式サイトRolling Stone サイトに Mike のインタビューが掲載されました。収録曲の大半は本作のために書き下ろされたものの、一部の曲は TP&HB 時代に作曲したとのこと。Mikeによると「僕のパートナー Tom に渡したけど、たくさん渡しすぎて(Tom が)全部はどうやっても対応できなかった」ために長らくお蔵入りしていたそう。最近になって Marcie 夫人に見直してみるようアドバイスされ、取り上げることにしたようです。

バンドのラインナップも紹介されています。Matt Laug は AC/DC のツアー・ドラマーになったために脱退。Mike はその決断を支援しながらも「行く前にレコーディングだけは頼む」とお願いし、書き下ろし曲には参加してもらいました。しかし、お蔵入りの曲に取り掛かったのはその後だったため、それらは Steve Ferrone が担当しました。6月21日からの全米ツアーにも Steve が参加します。公式サイトによると、Steve が「ドラマーの椅子を返してくれる?」と聞いたところ(Steve は Knobs の初代ドラマーでした)、Mike は「おー、いいよ、(君は)バンドに入ったよ」と答えたと書かれています。どうやら正式に加入したようです。Steve は”Dare to Dream”のビデオにもしっかり参加し、エンドロールでメンバーとしてクレジットされていました。

ベーシストは不動の Lance Morrison、Mike 曰く「彼は僕たちの必殺の屋台骨だ。彼はバンドにとって本当に重要で、もし彼がいなくなったら僕はやっていけなくなると思う」とのことです。2022年7月に脱退した Jason Sinay の後任を務めていた Chris Holt が加入したことも語られました。アルバム、そしてツアーが大いに楽しみです。

Steve’s Activities * 4題

1)シンガーソングライター Tausha の新作シングル “How Low Can You Go?”に Steve が参加しました。Tausha こと Tausha Hanna はカナダ出身で、若手育成のためのレーベル Future Youth Records のコンテストを勝ち取った新人です。Steve 以外にも、ギタリストの Albert Lee などの大御所がバックを務めました。


2)Ryan Ulyate のデビュー作『Act 3』(2023年9月発売)にも Steve が参加していました。言うまでもなく、TP&HB の作品群に深く関わっているプロデューサーですが、自身の作品は本作が初めてです。Ryan がヴォーカル、ベース、キーボードを担当し、ギターは Josh Jove(元 Shelters)、Herb Peterson が努めました。プロデューサーらしく、音源への没入感が堪能できる Dolby Atmos 版もあります。


3)キーボーディスト David Garfield の5月7日に行われるコンサートに Steve が参加します。David は言わずと知れたフュージョン界の大物キーボーディスト・プロデューサーでロサンゼルスを拠点に活動していますが、今回のショウはニューヨーク The Bitter End で行われます。なお、他には超大御所の Randy Brecker(tp)と Will Lee(b)、中堅ギタリストの Davide Pannozzo(g)が参加予定です。


4)Steve は、David Garfield の最新シングル “Empty Pages”(4月12日公開)にも参加しました。この曲は Traffic のカヴァーですが、Steve Porcaro(元TOTO)、Alex Ligertwood(元 Santana)などの豪華メンバーと共演しています。Steve はスイング感たっぷりのパワフルな演奏で、John Bonham が演りそうなバス・ドラムのフレーズを連発するなど、久しぶりのロック・モードで心地良いです。