マスターテープの焼失問題でユニバーサルを提訴
2008年にユニバーサル・スタジオ・ハリウッドで起きた火事によってマスターテープが焼失した件で、TPの前夫人 Jane が代表を務めるの遺産管理団体が他のミュージシャンや故人の遺産管理団体と共にロサンゼルスの連邦地方裁判所に集団訴訟を申し立てました。
2015年に TP&HBの音源がハイレゾ・リマスタリングされた際に1~2枚目のアルバム、さらに『Southern Accents』『Pack Up The Plantation』の計4枚は「オリジナルのマスターテープが使用不能なため高音質なコピーをからリマスタリングした」との発表がありました。もしかしたら、P&HB のスタッフの一部はこの時点でマスターテープに重大な何かが発生していたことに気付いていたのかもしれません。
この火事では TP&HB 以外にも数多くのミュージシャンのマスターが犠牲になっている模様。裁判で全貌が明らかにされることを願ってやみません。
ザ・フーやウィーザーなど、新たに700組を超えるアーティストが08年の火災で音源を焼失していたことが判明(NME Japan)
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TP&HB を支えた偉大な2人が生涯を閉じる
1)Neil Young のマネージャーを52年間にわたって務め、アメリカ音楽業界では伝説の人物である Elliot Roberts 氏が6月21日に亡くなりました。76歳。彼は Neil の他にも CSN&Y、Joni Mitchell、TP&HB のマネージメントにも関わったことで知られています。TP&HB に携わったのは78年からの10年間だけでしたが、その年から始まったレーベルの移籍に関するMCAとの争いでは、長年の業界経験を活かし交渉を有利に進めました。また彼が Bob Dylan のマネージメントも担当していたのが縁で、TP&HB が Dylan のバックバンドを担当するチャンスを得ることもできました。TP&HB の Facebook には追悼のメッセージが写真と共に
掲載されました。
2)George Harrison、Pete Townshend、Rolling Stones、そして TP&HB のギターテックを務めた Alan Rogan 氏が7月4日にガンのために亡くなりました。TP&HB のツアーでギターの面倒を見始めたのが何年からなのか正確にはわかりませんが、2000年代後半のツアーからは参加し、主に TP、Scott、Ron Blair のギターを担当していました。2010年に行われた『Mojo』のツアーでは公式サイトに<Alan’s corner>というタイトルの動画が数回にわたってアップされましたが、この中で彼は TPの Rickenbacker、Stratocaster、Ron の Fender Jazz bass など様々なギターやギターテックの日常を我々に紹介してくれました。2012年のツアーでは<Roganville>というタイトルの動画で TP の Rickenbacker を見せてくれたりもしました。残念ながら2017年のツアーには参加していませんでしたが、TP&HB の素晴らしいライヴを「世界一のギターテック」と称された同氏の技術が長年支えていたのは間違いありません。
ピート・タウンゼントの長年のギター・テックがザ・フー40年振りのウェンブリー公演直前に逝去(Discovermusic.jp)
Elliot と Alan。惜しい人物が2人もいなくなってしまいました。
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TP&HB カヴァー*2題
1)コロラド州出身のジャムバンド moe. がコンサートで”American Girl”のカヴァーを披露しました。ニューヨーク州トゥーリンで7月4日に行われた公演で独立記念日を意識した選曲だったのかもしれません。
moe. Debuts Tom Petty Cover At moe.down(JamBase)
2)Allman Betts Band がリリースしたアルバム『Down To The River』に “Southern Accents”のカヴァーが収録されています。元 Allman Brothers Band の Chuck Leavell が弾くピアノをバックに Devon Allman が切々と歌い上げているこのヴァージョンは同曲のカヴァーの中でも最高の仕上がりと呼べるものでしょう。
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Bob Dylan with TP&HB のツアー再現?
ちろん本家ではなく、オーストラリアで活動する Bob Dylan のトリビュート・アーティスト DYLANesque の話題です。1986年にTP&HBとともに同国を回った<True Confessions>ツアーを再現するべく<The BOB DYLAN & TOM PETTY Show: True Confessions Revisited>というショウを各地で行っています。男性5人・女性1人の編成で、女性はプラチナ・ブロンドに黒のロングドレス… とくればお分かりになると思いますが、同ツアーに帯同した Stevie Nicks の楽曲まで披露されます。次回は8月31日、ビクトリア州オークリー(メルボルン郊外)で行われます。
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TP 生家、ファンが購入希望
フロリダ州ゲインズヴィル市にある TP の生家には現在は第三者が住んでいますが、その人が自身の Facebook で売却をほのめかしたところ購入の依頼が殺到しました。最終的にはカリフォルニア州在住の Kevin Beauchamp 氏が、約110平方メートルの家を17万5千ドル(約1900万円)で買うことを持ちかけています。同氏は<Gainesville Music History Foundation>とも調整し、この建物を TP&HB 所縁の記念館にしたいと目論んでいます。ゲインスヴィル市長も協力の意向を表していますが、この家が住宅地にあることから市と事前に協議するように要請しています。
Up for sale: Tom Petty’s childhood home (Gainesville Sun)
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TP&HBもレコーディングしたスタジオに住めるかも?
『Damn The Torpedoes』『Hard Promises』のレコーディングで使われたスタジオといえば映画にもなった<Sound City>が思い出されますが、一部の作業はハリウッドの<Cherokee Studios>でも行われました。ここは Micheal Jackson『Off The Wall』、Ringo Starr『Stop and Smell The Roses』、Electric Light Orchestra『A New World Record』など無数の名盤制作に寄与してきました。惜しくも2007年に閉鎖されましたが、デザイナーズ・マンション <Lofts at Cherokee Studios>として改築され、売りに出されています。約120平方メートルで値段は99万9,999ドル(約1億850万円)となっています。
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