L.A. Report

キャンペーン署名を届ける旅 - Los Angeles Report -

キャンペーンで集まった署名をTP&HBの関係先に届けるため、Heartbreaker’s Japan Party の4人のメンバー(TOSHI、Shigeyan、Jiro、Mayu)でロスアンゼルスに行ってきました。勝手のわからない世界へのミッションは緊張の連続でしたが、何とか無事に届けて参りました。その模様をみなさんにご報告します。

<2001年 2月 掲載>

Mission to L.A.   text by Mayu

<Jan-31, 2001 at the Airport>

1/31午後、成田空港に集まったメンバーは一様に緊張に包まれていました。笑い話にもどこか上ずったところがあり、ソワソワ落ち着きがないのが見てとれます。いつも自然体な私たちにしては珍しいことでした。

1999年1月11日のキャンペーン開始から、既に2年以上の月日が経過しています。この間に実にいろいろなことがあり、少なからず苦労もしてきました。この2年間の活動を総決算するためのL.A.行きともなると、緊張するのも無理もないのでしょう。TOSHIさんが制作し持参した署名簿(4冊)の重さに、改めて今回のミッションの重要性を実感していました。

キャンペーンはある意味で試行錯誤の連続でした。集まった署名数は2年間で765件。思ったように大きな数字、大きなインパクトにはならず、その点に関する苛立ちや焦りが常にありました。それでも、多くの方々から受けたご厚意のお陰で、キャンペーンを続けてくることができました。みなさんから寄せられたメッセージの数々に同じファンとして大いに共感し、励まされてきました。その想いをぶつける時がきたのです。

<Time To Move On>

キャンペーンを始めた当初から、集まった署名は「直接 Tom Petty and the Heartbreakers のもとに届けたい」、そんな想いが漠然とありました。「日本でのライブを希望(熱望)するファンの声を集め、彼らに届ける」、それはキャンペーンの基本理念として根底に流れているものでした。TP&HBというアーティストが好きであるということと同時に、この目的意識が活動を続ける上での大きな支えになっていました。

キャンペーンも終盤にさしかかり、フィニッシュの話をする段階になった時、当然、L.A.に「署名を届けに行こう」ということになりました。それは、最後までスタッフとして力を注いできた人間のこだわりでもありました。結局、署名集め終了からあまり時間をおかないうちにということで、2月初めのL.A.行きを決めて準備を始めました。スタッフの TOSHI、Mayu に加え、Shigeyan、Jiro もミッションに志願し、L.A.行きは4人のメンバーとなりました。

今回、署名を届ける先として考えたのは、TP&HBのマネジメントを担当する East End Management (EEM)*とパブリシティを担当する Mitch Schneider Organizations (MSO)**です。特に TP&HB に確実に署名を届けるために、EEM は必須でした。

<EEMへのアプローチ>

以前からEEMへのアプローチが重要だというのはわかっていましたが、どうにも連絡先がつかめず現在に至ったという経緯がありました。今回は何としてもEEMに行かなければなりません。そこで、ウェブ検索を重ねて住所を探し出し、それを頼りに手紙によるアプローチをすることになりました。ただ、キャンペーン終盤のバタバタが祟って行動が遅れてしまい、ようやく1月15日に「署名を届けに行きたい」という旨の手紙を送りました。2月初めに渡米することを考えるとギリギリでした。どんな反応が帰ってくるのか(或いは帰ってこないのか)もわからず、その後はジリジリしながら数日を過ごしましたが、程なく1月23日に返事のメールがきました。

それは、TP&HBの担当である Mary Klauzerさんからでした(彼女の名前は「Management Associate」として以前からアルバム・ジャケットにもクレジットされているので当然知っていました)。返事が来たことは嬉しかったのですが、正直ちょっとビックリしました。メールはとても丁重なもので、我々に対する理解が示され、集まった署名の数や日本の状況などにも興味を持ってくれたようでした。

Mary からのメール:抜粋

Thank you for the very nice package you recently sent East End Management. I visited your website and it is very impressive indeed.

Unfortunately, Tony Dimitriades is not available to meet with you, but has asked that you send the petition numbers to me and I will forward them to him. …. We would like to know how many total names you have on the petition and of that number how many are from which cities. ….

Also, if you send me the petition I will make sure that it gets sent to Tom and that the other band member know about their Japanese fans and friends.

Please understand that we truly appreciate the interest in Tom Petty and the Heartbreakers, but that no one here will be able to meet with you and we don’t want you to spend your time and money coming to Los Angeles for a meeting that won’t happen. Do believe that we are taking the request for the band to go to Japan seriously, but there are many reasons this will be a difficult concert to make happen.

I promise I will get the petitions to Tom Petty.

Sincerely, Mary Klauzer

ただ、「EEMの人間はあなた方とは会わない」「お金と時間とを掛けてL.A.まで来る事はない」(これは Mary が私達を気遣ってのアドバイスなのですが)という文面に気持ちが動揺しました。というのは、我々の訪問自体が先方に迷惑であり、せっかく返事をくれた Mary との関係も崩れてしまうのではないかという心配が頭をかすめたのです。さらに、彼女は「署名は送ってくれれば必ず TP 達に渡す」と言ってくれているのです。

正直に言うと、このメールによって気持ちが揺らいだのは事実で、メールを受取った日は喧々がくがくとなってしまいました。しかも、出発まで時間がなかったため、一日のうちに難しい決断を迫られました。それでも「署名を届けたい」という強い想いに引っ張られて、最終的に4人とも L.A.に行く決意を固めました。そこで、Mary の真意を確認すべく早急にメールを出し、再度お願いすると、署名を届けることはOKとわかり、ホッと一安心したのでした。

<MSOへのアプローチ>

MSOへのアプローチは以前から度々行っていました。これはEEMの連絡先が不明であったのに対し、MSOはHPもあって連絡先がわかっていたからでした。もっとも、先方からのレスポンスはありませんでしたが。

MSOにはEEMより少し遅れて、E-Mailで連絡を取りましたが、結局今回も返事はありませんでした。ヤキモキする気持ちもありましたが、個人的にはEEMの住所がわかった時点でMSOの重要性は少し下がったように感じていましたので、後は「届ける」のみと考えていました。

* East End Management
Maryのメールの中にも名前が出ている Tony Dimitriades氏が代表を務めるTP&HBのマネジメント会社(設立は『Full Moon Fever』の頃と思われます)。元々、Tony Dimitriadesはデビュー当時からのTP&HBのマネージャーであり、その後の苦しい時期(Torpedoes War)も一緒に切り抜けています。約25年にわたる関係から、当然、Tomの信頼も厚いのでしょう。

** Mitch Schneider Organizations
Rock、Alternative、Soul、Country、Popと多岐にわたるアーチストのパブリシティを担当する会社。顧客にはBackstreet Boys、David Bowie、Heart、Julian Lennon、Alanis Morissette、Smokey Robinson、TLC… などの名前が連なっています。

< Jan-31, 2001 at L.A. >

約9時間のフライトの後、L.A.に到着、ついにその時がやってきました。飛行機の中で現地でのスケジュールを相談し、とにかくやるべきことを先に済ませようということで、EEM、MSO 両者とも到着した足で訪問することにしました。まずは空港からレンタカーを借りて、そのまま(本命の)EEMに向かいます。

East End Management は、L.A.の真ん中辺りに位置する Melrose Ave.というおしゃれな通り沿いにあるようです。交差する通りの名前と番地を睨みながら目的の場所に辿り着きましたが、辺りには沢山のショップが立ち並び、オフィスらしきビルはありません。もう一度確認すると、目指す先はとあるショップの2階にありました(抱いていたイメージとはちょっと違っていました)。

時間は正午前、目的地に到着したものの、意を決して進み出すまでには相当の覚悟が必要でした。車中で署名簿に添えるレターにサインを書き入れたりしながら準備に時間を掛けて、それぞれが気持ちを落ち着かせようとしていました。

一通り準備が済むと後は行くしかない、そんな感じで4人は車から降りました。どうもオフィスらしさのない目的地を訝しく思いながらも、恐る恐る2階のドアの前に立つと、そこには「East End Management」と記されていました。緊張感に襲われながらもEEMのドアをノックすると、受付の男性(Seth)が出て来ました。残念ながらMaryは不在でした。

集まった署名はこれまで随時英訳し、ウェブ上にもアップしてありましたが、今回はそれを紙ベースの署名簿に整えて提出しました。765件の署名は、115ページに及ぶズッシリと重い署名簿となりました(まるでアルバムのよう)。

同時に、Maryから集まった署名に関するレポートを送って欲しいとリクエストされていたので、私が原案をまとめ、しげやんがフォロー+英訳した文書を署名簿に付けました。レポートは署名数だけでは説得力に欠けるので、現在の日本の音楽状況等も加え、できるだけ好印象を与えるようにと考えて作成しました。( Reportを見る → 提出した文書(英語) / 原文(日本語)

Maryから署名は受付のSethに渡すようにと言われていたので、ここで我々のことを説明し、訪問の主旨を告げ、準備してきた2冊の署名簿(EEM宛とTP&HB宛)と手紙を彼に託します。

時間にして10分足らず、玄関先での立ち話でしたが、これで一つの仕事を終えたと考えると大きな安堵感が漂いました。

続けて、Sherman OaksにあるMitch Schneider Organizationsに向かいます。EEMからは1時間弱の距離で、場所は”Free Fallin'”にも出てくる「Ventura Blvd.」沿いです。Melrose Ave.から北上し、Mulholland Dr.を抜けつつ、Ventura Blvd.に至るというコースで郊外の景色と空気を味わいます。途中、”Free Fallin'”のミュージックビデオの撮影ポイントにも立ち寄り、お陰で少しはリラックスすることができました。

そして、MSOに到着。こちらは結構立派なビルの中にオフィスを構えていました。ビルに足を踏み入れ、1Fの受付を通り抜け、何とかオフィスの扉の前に辿り着きましたが、先程同様に緊張が高まってきて、暫し立ち尽くしてしまいました。ここで深呼吸、意を決して中に入ります。

受付で EEM の時と同じように主旨を話すと、今までアプローチをしてきた TP&HB の担当者は既に MSO をやめているとのことで、新しい担当の Lathum 氏を呼んでくれました。

現われた Lathum 氏はとても感じの良い人で、私たちの話をきちんと聞いてくれました。ただ、MSO はパブリシティの会社であるため、実際、TP&HB に対する影響力はないようで、 Lathum 氏は少し申し訳なさそうでした。署名を渡すと、EEM へは行ったのかどうか聞かれ、直前に行って来たことを伝えると「OK (Good)」と肯いてくれました。

その後、TP&HB の話題がひとしきり続きました。お互いに同じライブ(一昨年の Hollywood Bowl)を見ていたことや、さらに我々のページをチェックしてくれていたこともわかり、ちょっと嬉しくなりました。最後にTP&HB の情報を聞いてみると、今のところ(MSOに入っている)動きは特にないとのことでした。

EEM、MSO へ署名を届けたことで、我々が L.A.に来た使命は一応終了です。その瞬間、とにかくホッとしたというのが正直なところで、何とも言えない解放感が込み上げてきました。MSOを出て車まで戻ってしばらくは一同で喜びを噛み締めました。

こうして私たちのミッションは終了しました。署名簿は Mary を通じて、彼女のボスである Tony Dimitriades 氏に、そして Tom と HBたちに渡される、そう信じています。勿論、これで TP&HB の来日公演が決まるほど、世の中は甘くはありません。でも、こうして2年間の活動に区切りを付けたことで、また一歩進み出すことができる、そんな風に思っています。そう、今後も変わらぬ想いを持ち、更に私たちにできることを考え行動しつつ、夢の実現を祈り続けたいと思っています。

Mary が2度目にくれたメールには、次のように書いてありました。
『Perhaps I will see you in Japan! 』

今回の旅では、全ての交渉・やり取りを英語が堪能なしげやんが引き受けてくれました。彼のお陰で物事がスムーズに運び、伝えたいこと・伝えるべきことを十分に伝えることができたと思っています。この場を借りて、しげやんに心からの感謝を捧げます。そして、2年間一緒に頑張ってきた仲間である TOSHIさんと Jiroさんにも… 感謝を込めてありがとう。

キャンペーン署名を届ける旅 - Los Angeles Report -

Thanks in L.A.

感謝を込めて

Summary Report

キャンペーン総括文書

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